コンビニなどで車のエンジンを掛けたまま用を済ます人を見かけたりします。ドアをロックしていないこともあるようですが、あれって大丈夫なんでしょうか。
そもそもエンジン掛けっぱなしの状態で、ドアロックをすることは出来るのかどうかも疑問ですよね。そこで今回は、
- 車のエンジンを掛けたままロックすることが出来るのかどうか
- アイドリングの状態で車は大丈夫なのか
などの素朴な疑問について調べてみることにしました。実は色々問題がありそうなんです。最後まで注意して読んでみてくださいね。
目次
車のエンジンかけっぱなしでロックすることはできるの?
メカニカルキーの車であればエンジンを掛けたまま車から降りて、スペアキーでドアロックをすることは簡単です。
最近普及しているスマートキーの場合、エンジンを停止させずに降りるだけでドアロックは掛かるはずですが、何らかの安全装置と連動している場合は、プリウスの様にピーピーと警告されるかも知れません。
メーカーや車種によって異なりますからこの部分は一概には言えませんが、仮に車のエンジンをかけっぱなしのままというのは様々な危険性が潜んでいるのです。
車のエンジンかけっぱなしは様々な危険性がある!
車のエンジンを掛けっぱなしにしてドアロックもせずに車を離れると様々な危険が待ち構えています。そして実は罪に問われることもあるんです。
くれぐれも安易に車のエンジンをかけっ放しで何かをする事は控えましょう。
1盗難の危険性
ドアロックもせずにエンジンを掛けっぱなしにしておくのは、泥棒に車を差し出しているのと同じです。全国で車を使った様々な犯罪が起きていますが、犯行に使用された車の中には盗難車も少なからず含まれています。
二次犯罪防止という観点からも、エンジン掛けっぱなしで車から離れることはするべきではありません。
外国などでは車に施錠をしているにも関わらず、車のオーナーがコンビニに買い物に行っている数分の間に盗まれる事案も多くあります。
2誤作動を起こす可能性がある
最近の車は電子化が進みかなり複雑になっています。機械は複雑になればなるほど、故障や誤作動を起こす可能性が高くなります。
エンジンを掛けたまま放置された車が誤発進をしないとは言い切れませんよね。
3停止措置義務違反になる事も!?
意外に思われるかも知れませんが車を停車して離れる場合はエンジンを切らないと道路交通法違反になるんです。その法律とは「道路交通法第七十一条」です。条文を見てみましょう。
道路交通法(運転者の遵守事項)
第七十一条 車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
五 車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。
五の二 自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること。
いかがでしょうか。エンジンのかけっ放しで車を離れる事は立派な違反行為になるんです。停止措置義務違反は、
免許点数:1点
- 乗用車:6000円
- 大型車:7000円
- 二輪車:6000円
- 原付き:5000円
の反則金を支払わなければなりません。
車のエンジンかけっぱなしは何時間もつのか!?
エンジンを掛けっぱなしで車から離れると道路交通法違反になることはわかりましたが、時には車のエンジンを掛け続けなければならない事態もあります。
立ち往生が発生した時がこれに当たりますが、車はアイドリング状態では何時間くらい持つものなのでしょうか。
アイドリング時の燃費やガソリンの減りは?
アイドリング時に消費するガソリンの量が分かれば、後は計算するだけで答えが出るはずです。JAF(日本自動車連盟)によるとアイドリング時のガソリンの消費量は10分間で約130ccだそうです。
それでは計算してみましょう。まずはエアコンを使用しない状態からです。
1時間:130cc×6=780
1時間で0.78リットルの消費となります。ガソリンタンクの容量が40リットルだとこうなります。
40リットル÷0.78=51.28(時間)
ガソリンが満タンであれば51.28時間持つということがわかりました。つまり丸々2日は大丈夫ということですね。
車のエアコンをつけた状態だと?
車のエアコンを稼働させると、当然燃費は低下します。これは概ねの数字ですがエアコン未使用時の1.3倍ほど燃費が悪くなると言われています。それを踏まえて計算するとこうなります。
40リットル÷(0.78リットル×1.3)=39.45(時間)
ガソリンが満タンでエアコンを使用している場合は39.45時間持つ計算になります。
エンジンつけっ放しでバッテリーは大丈夫!?
アイドリング状態の車は14~16アンペアの電気を消費しています。ですから*オルタネータが14~16アンペア発電していれば需要と供給が釣り合うのでバッテリーは大丈夫ということになります。
※オルタネータとは電気を生成する発電機
ただ夏場などエアコンを使用している場合は消費する電気は増えてしまいますよね。仮にエアコンの風量を最大にしていた場合は18アンペアの電気を消費するのでバッテリーの電気を使うことになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。車のエンジンを掛けっぱなしにするとどうなるのか、様々な角度から見てきました。まずは停車して車から離れる場合は必ずエンジンを切ることを習慣にしましょう。
こんな事で道路交通法違反に問われるのもバカバカしいですもんね。
それからやむを得ずエンジンを掛けたままの状態にする時は、バッテリーが上がってしまうかもしれませんのでエアコンなど電気を消費するものをなるべく使用せず過ごすことを意識したいですね。