車のエンジンルームから「カラカラ」という異音が聞こえてくることがあります。音の原因は一体何なんでしょうか。
私も過去にエンジンルームの異音にはハラハラさせられました。とは言っても放置しておいてもいいのかどうか判断に困りますね。そこでこの記事では、
- エンジンルームから聞こえる「カラカラ」音の原因
- 「カラカラ」音の解決策
について紹介したいと思います。今まで体験した事のない方でも最後まで読んでいただく事でその対処法が見つかるはずです。
目次
エンジンルームからのカラカラ音の原因は何!?
車のエンジンルームからの「カラカラ」音の原因は複数あります。また、その原因によって対処法も変わってきますので、1つずつ貴方のケースと当てはめてみてください。
原因1:クリアランス
エンジン内部のピストンやシリンダーといった部品は高速で可動しています。その為、直接こすれ合わないように隙間を設けてあります。
この隙間のことをクリアランスといいます。
エンジン始動時はまだエンジンは冷えていますので、このクリアランスは大きめになっています。エンジンが温まれば金属が膨張するのでクリアランスは狭くなります。
もしエンジン始動時に「カラカラ」音がして、エンジンが温まったら(水温計の針が真ん中くらいに来たら)音が止むというのであれば、音の原因はクリアランスということになります。
クリアランスの対処法
実はクリアランスが原因の場合は何もしなくて構いません。理由は故障ではないからです。
特に低年式の車に出る症状なので10年以上乗っている車の場合は、カラカラと音が出ることがあるのです。
原因2:オイルメンテ不良
エンジンオイルを適切に交換していないとオイルメンテ不良から「カラカラ」音が出ることがあります。これは、
- オイルが劣化していたり
- オイルの量が少なかったり
すると出る音なので、事態は深刻だと思って下さい。この場合の対処法は厳しいものになります。
オイルメンテ不良の対処法
実はオイルメンテ不良が原因の場合、慌ててエンジンオイルを交換しても直りません。理由として対処法はエンジンのオーバーホールしかないからです。
オイルメンテ不良による「カラカラ」音が出る場合、エンジン内部がスラッジだらけになっています。
このスラッジを全て綺麗に取り除かなければならないのです…が、エンジンのオーバーホールにはかなりお金がかかります。
金額で言うと30万円はかかると思っておいた方が良いです。そうなると車の買い替えを視野に入れて検討する必要があるかと思います。
原因3:ノッキング
20〜50キロで走行中に「カラカラ」音が出る場合はノッキングのせいかもしれません。
ノッキングを放おって置くとエンジンが壊れる可能性があります。ノッキングを起す原因は複数あり、積み荷が重すぎるとエンジンに負荷がかかりノッキングを起こしますし、またはオクタン価の異なる燃料を入れた場合に起きることもあります。
例えば、ハイオク指定の車にレギュラーを入れた場合などですね。
※オクタン価:ガソリンのノッキング(=異常爆発)がおこらない性質の程度をあらわす数字。
ノッキングの対処法
積荷を載せすぎている場合は規定の重量に収まるようにしましょう。ハイオク指定の車なら早急にハイオクを入れるようにしましょう。
原因4:プーリーの破損
ファンベルトの張りを調整するプーリーという部品が破損すると「カラカラ」音がすることがあります。頑丈な部品ですが消耗品でもあります。
プーリーは5年または5万キロで交換が推奨されています。
プーリーの対処法
破損したプーリーを交換することで直ります。
工賃込みで1万円ほどです。ただしプーリーは複数使われています。例えば、交換が2箇所なら当然2万円かかることになるのでこの部分は注意して下さい。
原因5:マフラーなど排気系の劣化
「カラカラ」音が車の後部から聞こえる場合は、マフラーなどの排気系が劣化して、音が出ている可能性があります。
マフラーは古くなると酸化(錆)してしまいます。
対処法:排気系の劣化の対処法
マフラーが原因なら交換することで解決します。
リビルド品に交換すれば新品よりも安いので出費は抑えられますよね。費用は車種によって異なるのでディーラー等で見積をとってもらいましょう。
車の異音に繋がるトラブル防止策
車の異音に繋がるトラブル防止策ですが、これはきちんと車検や点検を受けるに尽きるでしょう。
素人が見ても車の状態は中々わからない部分が多いですし、異音が出る前に対策が必要です。プロの目でしっかり見てもらうことでトラブルの防止につながります。
消耗品の寿命の目安について
エンジンオイル
車の消耗品の筆頭に来るのがエンジンオイルです。
従来は5000キロまたは半年が交換時期だと言われてきましたが、現在では1万キロまたは1年で十分でしょう。
オイルフィルター
エンジンオイルを交換する際には必ずオイルフィルターも交換しましょう。
バッテリー
一般的には2〜3年が寿命ですが使用環境によって変わってきます。ディーラーやカー用品店にはバッテリーテスターが置いてあるので、時々チェックしてもらうと安心です。
タイヤ
タイヤはスリップサインが出るか、サイドウォールに亀裂が入ったら交換となります。走行距離にして3万キロ程度、あるいは5年が経過したタイヤは交換時期に来ています。
ワイパーブレードゴム
ゴムが劣化すると拭き取り能力は低下します。
交換時期は2年程度だと覚えておきましょう。
スパークプラグ
通常のスパークプラグは2〜3万キロに一回、交換する必要があります。ただし、新車時にプラチナプラグやイリジウムプラグが装着されていた場合は別です。
これらのプラグの寿命は10万キロとなっているからです。
エアクリーナー
エンジンに空気を取り込む際にホコリなどを取り除いてくれるのがエアクリーナーです。エンジンをベストな状態に保つなら4万キロ程度で交換しておいた方がいいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は車のエンジンルームから「カラカラ」という異音が聞こえてくる原因や対処法について見てきました。
異音が出る前に対処をしておいた方が良いことが分かりましたね。要は、車検などでもそうですが、少しでも「あれ?」と思った場合は、ディーラーもしくは修理店などでみてもらいましょう。
愛車を長く乗り続けるためにも普段のメンテナンスは大切だと言う事ですね。