動かなくなった車のことを不動車と呼びます。ただし故障を直せば再び走り出すことは可能です。問題は修理にどれくらいお金がかかるのかということ。
そこで今回は不動車の修理に必要な費用を、ケース別にご紹介したいと思います。不動車は直さず処分をした方がいい場合もあります。
目次
車が不動車になる原因とは!?
車が不動車になるのはいくつかの原因があります。その原因によっては不動車を修理をした方がいいのかどうかの結論も変わってきます。では順を追ってそれぞれ見ていくことにしましょう。
バッテリーが切れて不動車になった
バッテリーが切れていると、セルモーターを回すことができなくなりますから、エンジンは掛からず不動車ということになります。この場合、バッテリーが2年以内に交換したものであれば、再充電で解決します。
2年以上経過しているバッテリーは、交換した方がいいでしょう。
エンジンの故障で不動車になった
エンジンが故障して不動車になった場合は修理しなければ走れません。エンジンの故障は様々な原因がありますが、主なものは以下の3点でしょう。
- エンジンオイルが切れている
- ラジエーターのクーラントが切れてオーバーヒートを起こしている
- 点火装置の劣化
単にエンジンオイルが切れているだけなら、エンジンオイルの交換や補充などで解決しますが、オーバーヒートや点火系のトラブルの場合は修理が必要になります。
事故を起こして不動車になった
事故を起こした車の場合、損傷が大きいと不動車になることが多いと言えます。バンパーの交換や軽く凹んだ程度なら修理をすれば済みますが、車のフレームがダメージを受けるほどの大事故だと、仮に修理に出したとしても完全に直すことは出来ません。
不動車の修理に必要な費用はどれくらい?
不動車になる原因はわかりましたが、修理に必要な費用はどれくらいかかるのでしょうか。ケースごとに具体的な費用を見ていくことにしましょう。費用がわかれば修理するか廃車にするのか判断が下せますよね。
バッテリーの交換
バッテリーの交換はバッテリー代と工賃を合わせても2~3万円程度で済みます。またバッテリーが2年以内に交換したものなら、充電すれば交換の必要はありません。
ディーラーや修理工場によってはバッテリーの充電だけなら無料で行ってくれることもあります。まずは問い合わせてみましょう。
エンジンの交換
エンジンの修理が無理な場合、エンジンを交換することになります。エンジンの交換は費用がかかり、工賃だけでも20万円近く取られます。
これに中古のリビルド品のエンジンの代金が加算されます。安くても10~20万円はしますから、トータルで30~40万円ということになります。排気量の大きなエンジンの場合はエンジン代はさらにかさみます。
Lクラスのミニバンのエンジンは、中古でも50万円以上します。
タイヤの交換
タイヤがパンクをしていて動けない場合は、タイヤを交換することで解決します。一般的な乗用車の場合タイヤ4本を交換すると、かかる費用は3~4万円程度ですみます。
大型の乗用車やSUVなどはタイヤも大きくなるので費用はその分かかります。時には20万円以上かかることもあるのでやや注意して下さい。
フレームにダメージがある場合
大事故で車のフレームにまでダメージがある場合は非常に厄介なことになります。軽微なダメージでも数十万円かかり、大きなダメージの場合は100万円以上かかることになります。
しかも修理をしたとしても完全に元通りにはなりません。修理箇所はどうしても弱くなるからです。車体の剛性も低下しますから、特に高速走行で不具合が出る可能性があります。
水没車の場合
完全に水没して不動車になった場合は修理は諦めた方が無難です。エンジンやトランスミッションといったメカニカルな部分から、内装やシートに至るまですべてが修理の対象になるからです。
費用は安くても100万円以上かかります。フレームにダメージがある場合と同様、廃車にするかもしくは不動車専門の業者に依頼するのが良いかもしれません。
不動車を修理する際の注意点は!?
不動車を修理に出す際の注意点はいくつかあります。確認しておきましょう。
①修理可能なのかどうか確認する
まずはその不動車が修理が可能なのかどうか見極めなければなりません。素人目では判断がつかない場合は、カーショップもしくはディーラーの整備士に見てもらいましょう。
②修理費用を見積もってもらう
修理が可能なら費用を見積もってもらいましょう。
ただしフレームにダメージを負っている場合や、エンジンの交換が必要な場合は修理費用がかさみますから、廃車にした方がいいでしょう。
不動車は修理した方がいいのか?処分した方がいいのか?
バッテリーの消耗やタイヤのパンクなど、軽微な故障で不動車になっている場合は、修理をして乗ればいいでしょう。それ以外のエンジンに不具合がある場合や、事故でフレームまで損傷が及んでいる場合は処分した方がいいでしょう。
納屋の中から販売台数が少ない貴重なフェラーリのレアモデルが発見されたことがあります。もちろん不動車で状態も酷いものでした。ところがこのフェラーリは驚くことに億単位で取引されたんです。
そしてフェラーリ本社に持ち込まれ完全にレストアされました。レストアされたこの車両の価格はなんと10億円以上なんだとか。まあ庶民には無関係な話ですが。
まとめ
いかがでしたでしょうか。不動車の修理の相場についておわかりいただけたことと思います。修理をするにしても20~30万円を上限にして下さい。
それ以上かかる場合は、不動車を買い取る専門の業者に売った方がいいですね。