1997年、トヨタ自動車がハイブリッド車「プリウス」を販売してから、早くも20年以上が経ちました。
国産メーカー各社は「プリウス」に追いつき追い越せと開発を進め、今ではハイブリッド車を持たないメーカーは無いほどになっています。
そうなると当然中古車市場にもハイブリッド車が流通するようになりますよね。この記事では、中古のハイブリッド車について購入する際の注意点を紹介したいと思います。
目次
中古のハイブリット車を購入する際の5個の注意点
それでは早速、具体的に注意しなければならないポイントを、見ていくことにしましょう。
注意点1:税金面
自動車にかかる税金には、
- 毎年支払う自動車税
- 購入時にかかる自動車取得税
- 車検時にかかる重量税
などがあります。現在はこれにエコカー減税が適用されるため、非常にわかりにくいものになっています。中古のエコカーの場合は以下のような優遇措置が与えられます。
次世代自動車
以下の車両は登録時の自動車取得税が45万円控除となります。
- 電気自動車(燃料電池自動車を含む)
- プラグインハイブリッド車
- クリーンディーゼル車(平成21年排ガス規制適合の乗用車)
- 天然ガス自動車(平成21年排ガス規制Nox10%以上低減)
注意していただきたいのは控除とは、課税対象額から控除額を引いた後に課税されます。
ガソリン車およびハイブリッド車(車両重量が2.5t以下)
- 平成27年度燃費基準+20%達成 ⇒ 自動車取得税:45万円控除
- 平成27年度燃費基準+10%達成 ⇒ 自動車取得税:30万円控除
- 平成27年度燃費基準+0%達成 ⇒ 自動車取得税:15万円控除
ハイブリッド車は一般的になってきたため次世代自動車には入らずガソリン車と同様の扱いとなっています。控除についての考え方は次世代自動車と同様になります。
まあ、ちょっぴりお得というところでしょうか。
注意点2:燃費面
性能が維持されていれば新車と同様の燃費が期待できます。
ですが、走行用バッテリーの性能が劣化していた場合は、モーターのアシスト効率が下がりますから燃費は悪化します。
初代プリウスでは、走行距離が5万キロ程度で大幅に走行用バッテリーの性能が劣化してしまう個体もあり、燃費がリッター8キロ程度と通常のガソリン車よりも悪くなった実例があります。
現在、新車で売られているハイブリッド車にはこのような欠点はありませんが、中古となると微妙だというのが正直なところです。
注意点3:寿命面
新車で売られているハイブリッド車の、走行用バッテリーの性能は著しく向上していて、10万キロ走行しても全く問題ありません。ですが中古車となるとそうはいかないかも知れません。
中古のハイブリッド車で注目してほしいポイントは、走行距離よりも年式が新しいかどうかです。これは新しければ新しいほどいいと思って下さい。
注意点4:修理費用面
これも走行用バッテリーの話になってしまいますが、もし劣化していた場合は交換費用が15〜20万円はかかると思っておきましょう。
車両の本体価格にもよりますが、そこまで費用をかける価値があるのかどうか考慮しなければなりません。交換すれば新車時の性能を回復しますが、
- エンジン
- モーター
- トランスミッション
などは古いままですから、他の箇所が故障する可能性はあります。
注意点5:リセールバリュー面
中古のハイブリッド車にリセールバリューを求めるのは酷です。ハイブリッド車は一般のガソリン車よりも構造が複雑ですから、廃車の費用が高額になる可能性があります。
ですので、中古の中古ではなかなか価値は付きにくいかもしれません。ただ、中古のハイブリッド車で新車と同様か、それ以上の価値が付いている車も存在します。
走行距離10万km超えの中古ハイブリット車は大丈夫!?
現在、新車で販売されているハイブリッド車は10万キロ走行しても大丈夫です。
例えば、現在販売中のプリウスで10万キロを走行した中古車があったとします。トヨタ自動車では走行用バッテリーの保証は10万キロとしているそうですから、走行用バッテリーを交換することになるでしょう。
走行用バッテリーを交換すれば、まだまだ使用できるかも知れませんね。
ですが、低年式のハイブリッド車で10万キロを走行している個体の場合はそうはいかないと思います。いくら安く売られていたとしても私なら手を出しません。
まとめ
今回は中古のハイブリッド車について見てきました。
言えることは唯一つです。それは高年式の中古車以外は手を出さない方がいいということです。中古のハイブリッド車の場合は、3〜5年落ちまでに限ると思って下さい。
そして走行距離よりも年式を優先するようにしましょう。